アレルギー外来
アレルギー外来
アレルギーとは、身体を守るための免疫という仕組みが過剰に反応してしまうことで引き起こされ、かえって身体に害を及ぼしてしまうことを言います。
アレルギーを引き起こす物質「アレルゲン」が体内に入ることで様々な症状を引き起こします。
気管支喘息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎・結膜炎(花粉症)、食物アレルギーなどが代表的なものです。
喘息は、気道の慢性炎症による疾患で、ダニ・ハウスダストなどによるアレルギー反応、季節の変わり目(急に寒くなったとき、台風など気圧の変化)や感染後(かぜをひいた後)などに気道が狭くなって、咳や痰などの症状、ゼイゼイ、ヒューヒューという喘鳴(ぜいめい)、息苦しくなります。遺伝的な要因もあるため、家族に喘息の人がいるかが重要です。どういう時にゼイゼイがでるか、気管支を広げる吸入やテープの効果があるか、血液検査でアレルギー反応があるか、などを診ながら喘息の診断をしていきます。
治療としては、まず発作予防の飲み薬を開始し、それでも改善が乏しい場合は吸入ステロイドの治療を開始します。
首や耳、膝裏、肘のくぼみなどの皮膚の乾燥、発赤、湿疹(ざらざら、じゅくじゅく)が良くなったり、悪くなったり(寛解・増悪)が長い期間(慢性的)に繰り返す皮膚の炎症です。院長も思春期から20代までアトピー性皮膚炎に悩み苦しみ、脱ステロイド、民間療法などを試したりもしましたが、基本となるスキンケア(保湿、ステロイド外用)で現在、症状は落ち着いています。
赤ちゃんの時期は乳児湿疹(乾燥性・脂漏性湿疹、あせも)などとの見分けも難しいため、スキンケアをしながら経過を診ていきます。
決まった時期にだけ症状が現れる季節性アレルギーと、1年中症状を起こす通年性アレルギーに分けられます。季節性アレルギー性鼻炎で最も知られているのはスギ花粉症ですが、イネ科の植物など他の季節に花粉を飛散させる様々な花粉症も存在します。
通年性アレルギーは、ハウスダストやダニなど季節に関係のない様々な原因によって起こります。主な症状は、くしゃみ・鼻水、鼻づまりです。サラサラした水のような鼻水が特徴です。喉のイガイガする違和感、眼の痒みや充血、耳の痒みや詰まった感じを起こすことがあります。
診断は問診と症状、必要に応じて血液検査(特異的IgE抗体)を行います。治療は抗ヒスタミン薬の内服・点眼、ステロイド点鼻を処方します。アレルギー性鼻炎の原因が「ダニ」や「スギ花粉」の場合には舌下免疫療法が有効な場合があります。
特定の食物を「食べる」「触る」「吸い込む」ことで免疫が過剰に反応し、アレルギー症状を起こす疾患です。原因となる食物をいつ、どれくらい食べて、どのような症状がいつ頃から出現したか、また、再現性はあるか、などを確認し、必要に応じて血液検査(特異的IgE抗体)を行います。疑わしいものをすべて除去する時代から、必要最低限の制限、できるだけ摂取する時代になり、自宅でできる食事指導をしています。
また、重度の食物アレルギーの方や自宅での摂取が怖い、といった方は病院で食物経口負荷試験ができる施設(福岡病院、福大筑紫病院)に紹介しています。
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